従来のセキュリティシステムは情報を守る為にある境界、会社や団体など重要な情報を自分達にとっての内側となる場所、さらにその内部に所属する人間を守る為の線引をします。その線の外側である他の会社や団体など外の社会や自宅などを分けて考え、外側の人間からのアクセスに注意して内部の人間を信用するのが従来のセキュリティシステムですが、この境界を無くす新しいセキュリティシステムがゼロトラストです。ではゼロトラストはどのようなセキュリティシステムかというと、クラウドサービスも増えている一方、社内外を分ける境界に情報を守るセキュリティを設置しても、内部の人間によるミスなどによる漏洩もまた増えている点を踏まえ、あえて同じ会社や組織に属する人間も信用しない考え方です。境界を取り払いネットワーク内外を問わず重要な情報にアクセスする人間は信用しないという形態のシステムになり、外部だけでなく内部からの情報漏洩にも強い考え方です。
ゼロトラストを実践できれば、個人単位での情報に対する責任感や重要性の把握などにつながりながら、クラウドサービスや自社ネットワークと一部に限らず自らがアクセスする情報を管理しやすくなり、他社とのコラボや自社での円滑な仕事の割振りなどが可能になります。その上でセキュリティを強化することにも繋がり、テレワークや海外との提携に関しても情報漏洩の脅威が本来のセキュリティシステムでは増えてしまう場面でも、新しい仕事に安全に繋げる事が可能になります。